結婚奉告祭とは?神前式との違い・費用・服装・参加者

結婚奉告祭とは、結婚したことを神さまに報告し、夫婦円満と家内安全を祈るご祈祷のことです。「結婚奉告式」「結婚奉告祈願」とも呼ばれ、神前式(挙式)より短く、少人数で、費用も個人祈祷に近い水準で受けられます。神前式との違い、当日の流れ、初穂料、服装、参加人数、予約の仕方を、神社の公式案内をもとに整理します。

目次

結婚奉告祭とは

結婚奉告祭は、神前で「結婚しました」と奉告(ほうこく)し、これからの夫婦円満・家内安全を祈念してもらうご祈祷です。「結婚奉告式」「結婚奉告祈願」など呼び方は神社ごとに異なりますが、神職が祝詞を奏上し、二人が玉串を捧げる個人祈祷の形式で行われる点は共通です。

公式に案内している実例として、東京都中央区の日本橋日枝神社は、神前結婚式とは別に「神前にて結婚の奉告と夫婦円満・家内安全を御祈念する」ご祈祷を、「通常の結婚式より簡略化したリーズナブルな結婚奉告式」として案内しています。挙式(雅楽付で50,000円より)とは区分が分かれ、結婚奉告式の金額は公式サイトに掲載されていません。

専用区分がない神社でも、七五三や厄除けと同じ個人祈祷の枠で、願意(お願いごと)を「結婚奉告」「夫婦円満」として受けてもらえる場合があります。神前式・仏前式に対応する寺社から候補を探し、公式のご祈祷案内を確認するのが近道です。

結婚奉告祭と神前式の違い

いちばんの違いは「儀式の中身」と「時間と費用」です。神前式は夫婦の契りを神前で交わす挙式で、三献の儀(三三九度)や誓詞奏上、指輪交換を伴います。結婚奉告祭は結婚した二人が報告に伺うご祈祷なので、これらを含まず、修祓・祝詞奏上・玉串奉奠を中心とした短い流れで案内されます。式次第は神社ごとに異なるため、申込時に確認してください。

項目結婚奉告祭(結婚奉告式)神前式(神前結婚式)
目的結婚の奉告と夫婦円満・家内安全の祈願神前で夫婦の契りを結ぶ挙式
所要時間個人祈祷と同程度の短時間式次第が多く長め(香取神宮は30分前集合)
参加者二人だけ、または両家の家族少人数両家親族・友人まで(日本橋日枝神社は合計20人、香取神宮は各20名まで)
衣装略礼装・平服でも受けられる神社がある(日本橋日枝神社の結婚奉告式など)和装が主。平服可の神社もある(香取神宮)
儀式修祓・祝詞奏上・玉串奉奠が中心。三献の儀・誓詞・指輪交換は含まないことがある参進・修祓・祝詞奏上・神楽舞・三献の儀・誓詞・指輪交換・玉串拝礼など
費用の呼び方初穂料・ご祈祷料(願意の区分で納める)挙式料・挙式初穂料(雅楽・巫女舞の有無で区分)
2026年9月時点の日本橋日枝神社・香取神宮の公式案内をもとに作成。内容は神社ごとに異なります

神前式の式次第は千葉県香取市の香取神宮が公式に公開しています。挙式そのものを検討中の方は神前式・仏前式の寺社選びガイドもご覧ください。

結婚奉告祭が向いている人

「式はしないけれど、けじめの時間は持ちたい」二人に向いています。

  • 入籍のみで挙式をしていない、または挙式の予定がないご夫婦
  • 海外挙式やフォトウェディングを済ませ、日本の神さまにも報告したい二人
  • 妊娠中や育児中で長時間の挙式は負担と感じる方(体調は医師の指示を優先してください)
  • 親族を大勢呼ぶより、両親と二人だけで静かに過ごしたい方
  • 氏神さまや思い出の神社に、夫婦としてごあいさつしておきたい方

逆に、白無垢での参進や三三九度など「挙式らしい儀式」を体験したいなら、挙式のみを受け付ける神社を選ぶほうが満足度は高くなります。神前式だけでもできる?で挙式のみの費用と流れを整理しています。

当日の流れ

流れは七五三などの個人祈祷とほぼ同じです。

  1. 申込:申込用紙に住所・氏名・願意(結婚奉告・夫婦円満など)を記入します。予約済みでも当日記入する神社があります
  2. 初穂料の納付:申込書に添えて納めます。のし袋の表書きは「初穂料」、水引は結び切りかあわじ結びが一般的です
  3. 控室で待機:同じ時間帯の方と合同になる神社もあります
  4. 昇殿:案内に従って拝殿へ上がります。帽子・コートは脱いでおきます
  5. 修祓(しゅばつ):神職のお祓いを、軽く頭を下げて受けます
  6. 祝詞奏上:神職が二人の名前と結婚の奉告、夫婦円満・家内安全の祈願を神前に申し上げます
  7. 玉串奉奠:二人で玉串を捧げ、二礼二拍手一礼で拝礼します。家族が同席する場合は続いて拝礼します
  8. 授与品:御神札やお守りなどをいただいて終了です

作法は当日神職が案内してくれます。一般的な作法は神社のご祈祷ガイドにまとめています。

費用・初穂料の考え方

初穂料に全国一律の金額はなく、個人祈祷の枠で受ける場合はその神社のご祈祷区分に従います。2026年9月時点の公式サイトでは、東京都千代田区の東京大神宮がご祈祷を「お願いごと1つにつき5,000円より」、千葉県松戸市の松戸神社が「五千円・一万円からのお気持ち」と案内しています。個人祈祷の枠で結婚奉告祭を受ける場合は、この区分が目安になります。

一方、日本橋日枝神社のように「結婚奉告式」の専用区分を設けている神社もあり、金額が公式サイトに載っていない場合は申込時に確認します。参考までに、同じ神社の神前式は挙式料50,000円〜100,000円(巫女舞の有無で区分)、香取神宮は挙式初穂料100,000円、三重県伊勢市の猿田彦神社は式典料180,000円です。挙式料が5万〜18万円なのに対し、奉告祭は個人祈祷の水準で受けられる点が大きな違いです。

水引は「一度きり」を意味する結び切りまたはあわじ結びを選び、蝶結びは避けるのが一般的です。表書きや渡し方は神前式の初穂料の記事に、ご祈祷全般の考え方は神社本庁「ご祈願」にまとまっています。

服装は平服でもよい?

個人祈祷の一種なので、略礼装や落ち着いた平服で受けられる神社があります。服装の指定がないかを申込時に確認してください。神前式でも香取神宮のように平服(スーツ・ワンピース等)を認める神社があるくらいですから、奉告祭で洋装を選んでも失礼にはあたりません。

目安は「両家の顔合わせに着ていける装い」です。新郎はダークスーツ、新婦はワンピースやセットアップ、訪問着・色無地などの準礼装が選ばれています。昇殿するので、サンダルや露出の多い服、ジーンズは避けましょう。

白無垢や色打掛などの婚礼和装で受けたい場合は、着付け場所と持ち込み条件を先に確認してください。日本橋日枝神社は、社務所で着付ける場合は2時間前に来社、着付けて来社する場合はお直しができないため介添人の帯同を求めています。猿田彦神社のように衣裳持込料(22,000円〜)を設ける神社もあります。奉告祭で婚礼衣装を認めるかは神社ごとの判断なので、神前式の衣装・美容の確認項目を参考に申込時に相談しましょう。

誰まで参加できる?

二人だけでも、両家の家族と一緒でも受けられる

二人だけでも家族と一緒でも構いませんが、昇殿できる人数には神社ごとに上限があります。松戸神社は個人祈祷の参列を「一件につき基本10名まで」とし、東京都世田谷区の松陰神社のお宮参りでは、初穂料一万円〜で参列上限8人、二万円〜で16人、三万円〜は応相談と、初穂料の区分で参列人数が変わる例もあります。

合同祈祷になる可能性も知っておく

個人祈祷の枠では、同じ時間帯の七五三や厄除けの参拝者と合同でご祈祷が行われることがあります。千葉県千葉市の千葉神社は御祈願を30分間隔・約20分で行い、同じ時間帯の方は合同と公式に案内しています。二人だけで受けたい場合は、専用区分がある神社を選ぶか、申込時に「他の方と一緒になるか」を確認しておきましょう。

予約と申し込みの流れ

受付方式は「予約制」と「当日受付」に分かれ、神社や曜日によって変わります。松戸神社は平日が要予約(受付10:00〜15:00)で土日祝は予約不要(9:30〜15:30)、松陰神社はWeb予約制で、予約者は20分前に来社します。東京大神宮の受付は9:00〜16:30ですが、祭典や結婚式で変わることがあります。考え方はお宮参りの予約と同じで、まず公式サイトで受付方式と時間を確認し、記載がなければ電話で問い合わせます。

専用の「結婚奉告式」として受ける場合は、神前式と同じように日程の確保が必要になることがあります。日本橋日枝神社は挙式を一日一組限定としているため、希望日が決まったら早めに相談してください。願意、参加人数、婚礼衣装の有無、撮影希望を最初の連絡でまとめて伝えると案内がスムーズです。日取りは二人と両家の都合を優先してください。気になる場合は大安・仏滅と参拝日も参考にしてください。

予約時に確認すること

申込前に次の項目を確認しておくと行き違いを防げます。

  • 「結婚奉告」の願意で受けられるか。専用区分があるか、個人祈祷の枠になるか
  • 初穂料の区分と納め方(当日現金か事前振込か、のし袋の要否)
  • 受付方式と受付時間、来社の目安時刻
  • 昇殿できる人数の上限と、合同祈祷になる可能性
  • 婚礼和装で受けられるか、着付け場所・持込料・介添えの要否
  • 境内・社殿内での撮影可否と、出張カメラマン同行の条件
  • 祭典日や結婚式で受付できない日時がないか

撮影は、祈祷中の撮影を禁止する神社(千葉神社)もあれば、東京都文京区の根津神社のように記念撮影は申請不要でも社殿内や自社挙式以外の婚礼衣裳での撮影は認めない神社もあります。出張カメラマンの同行を参考に申込時に条件を確認してください。

よくある質問

入籍前でも結婚奉告祭は受けられますか?

神社によって扱いが異なります。入籍前は「結婚の奉告」ではなく「良縁・夫婦円満の祈願」として案内されることもあります。申込時に婚姻届の提出予定日を伝えて相談してください。

結婚奉告祭で指輪の交換はできますか?

祝詞奏上と玉串奉奠が中心で、指輪交換や三献の儀は含まれないことがあります。神前で指輪を交換したい場合は、神前式として申し込むか、奉告祭で対応できるかを神社に確認しましょう。

外部のカメラマンに同行してもらえますか?

神社の撮影ルールによります。祈祷中の撮影を禁止する神社、境内の記念撮影は申請不要とする神社、婚礼衣装での撮影を自社挙式以外は認めない神社があります。衣装と撮影場所を具体的に伝えて事前に確認してください。

お寺でも結婚の報告はできますか?

お寺には仏前式という結婚式の形があり、ご本尊やご先祖に結婚を報告する考え方があります。菩提寺があれば住職に相談してみてください。作法や呼び方は神社と異なるので、神社とお寺の違いも参考にしてください。

結婚記念日に受けてもよいですか?

受け付けている神社があります。結婚から時間が経っていても、節目に夫婦で感謝と夫婦円満を祈るご祈祷は、日本橋日枝神社の結婚奉告式のように受け付けている神社があります。願意は「夫婦円満」「家内安全」として案内される場合があるので、記念日の参拝であることを申込時に伝えましょう。

子どもと一緒に受けられますか?

受けられます。ただし昇殿できる人数と年齢の扱いは神社ごとに異なるため、申込時に子どもの人数を伝えて確認してください。お宮参りと一緒にお願いできるかも相談してみてください。

二人らしい節目の形を選ぼう

結婚奉告祭は、挙式をしない二人にも「夫婦になった日」を形に残せる、負担の少ない選択肢です。専用区分を設ける神社も個人祈祷として受ける神社もあるので、公式案内を確認しながら無理のない形を選んでください。

挙式も気になるなら、神前式の写真撮影や参拝の基本をまとめた神社参拝の基本マナーもご覧ください。迷ったら、氏神さまや思い出の神社を候補にするのも二人らしい選び方です。

参考・確認元

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この記事を書いた人

ハレまいり編集部です。七五三・お宮参り・初参り・安産祈願・神前式に対応する寺社を紹介しています。金額・受付時間・撮影ルールなどは各寺社の公式サイトで確認し、確認時点を記事に明記しています。詳しくは掲載情報についてをご覧ください。

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